この小説の題名にもなっている「三月は深き紅の淵を」という本を巡る4つのお話し。
第一章
鮫島は会社の会長が開く催し物に参加して欲しいと、課長に頼まれた。
行ってみると、そこには読書好きな4人の老人たちが集まっていた。
一晩だけ借りることが許される、幻の「三月は深き紅の淵を」を探し出す謎解きを課された鮫島は一生懸命に頭を回転させるのだが果たして・・・・。
第二章
「三月は深き紅の淵を」の作者を見つけ出そうと出雲へと旅立つ2人の敏腕女性編集者。
何部かは人手を渉って世間に流れたその小説は後に、作者によって収集された。
それは何故か。何のために書かれた小説なのか。
2人はその謎を明白にするため、夜行列車の中で手持ちのカードを見せ合っていく。
第三章、第四章と続くのだけれど、ここはネタバレになりかねないので紹介は省こう。
恩田さんの小説は好きなので好んで読むけれど、それは学園物に限られてました。
彼女のファンタジーはかなり苦手なのです、正直。
この小説を読むにあたり、彼女の頭の中がどうなっているのか不思議でしょうがなかった。
読みながら平行に進んでいく思考があって、でもふとした瞬間にスッと逸れてしまった思考がポツンと置き去りにされてしまう感じ。
一つのことに没頭できない読み方をさせる作者さんだな、と。
悪く言えば「尻切れトンボ」にされてしまうんだよ。
だけど、今回はそれが嫌ではなかった。
恩田さんの考え方や多読故の知識がふんだんに散りばめられてて楽しかったです。
また、リンクも冴えてました。
「麦の海に沈む果実」を先に読んでたので、第四章はそれなりに話しについていけたし、謎だった部分も少しは溶かされたので。
にしても、本当に恩田さんの想像力って半端ないなぁ〜。
それから、この時期にちょうどこの本を選んだ偶然に、はたと気付いたよ。
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